転職体験記⑪ エージェントとの面接練習

皆様、お疲れ様です。

 

 

書類が提出する企業が決定致しました。

 

初めて聞く名前ですが、機器では全て大手です。

 

私の年齢で大丈夫なのか?MRで嫌というほど経験した私に対して

 

エージェントはポジティブな言葉を掛けて頂きました。

 

 

「確かに楽な道ではありませんが、転職し成長するために頑張りましょう」

 

 

そして面接の対策に入りました。

 

面接の前に必ず4回面会するルールとのことです。

 

2回は想定回答を作成し、2回は本番を想定した面接練習です

 

私は仕事の都合から3回にして頂きましたが

 

確かにプロの目から見た練習だなと思いました。

 

 

そして出来上がった面接像は完ぺきなものでした。

 

受け答えを含めて、非の打ちようが有りません。

 

自信のある点は120%に、短所は長所に聞こえるように

 

そして自信の無い点はむしろ強みにといったものでした。

 

 

仮に第三者が聞いてみても、同じ評価であったと思います。

 

 

ですが、私が何かがひっかかりました。

 

 

もちろん向こうはプロの転職エージェントですし

 

こちらの素人の意見と比較するのも酷ですが

 

面接練習で作成した模範解答が、自分の言葉じゃないんです。

 

 

もっと言うのなら、優等生の模範解答なんです。

 

 

皆さんは長所と短所を聞かれたらどう答えますか?

 

人によりけりですが、短所のない人間はいません。

 

雑でも短気でも良いと思います。

 

かつてポジ語という言葉があった通りに

 

短所は立派な長所になります。

 

雑は、大らかで細かいことを気にしない。

 

きっちりしている人からすれば、許せないことも有るかもしれませんが 

 

仮にその人が凹んでいる状況であれば、雑な人は神様に見えます。

 

 

短気は裏表が無いことです。

 

直ぐにカッとなっても、冷静面で陰で悪口を言うよりはよっぽど良いです。

 

竹を割った様な性格とか、さっぱりしているとか言い方は違えど

 

短所の無い人はいませんので、どれでも良いと思います。

 

 

これは一例ですが、私は短所はこうですと言い切ってもよいのですが

 

模範解答はこちらです。

 

長所が行き過ぎて、短所になってしまう。を求められていました。

 

営業であれば

 

「私の短所は営業力の熱意がありすぎて、周りが見えなくなってしまう事です」

 

とかの 到底自分とはかけ離れた人物像を求められました。

 

むしろ30代で周りが見えないのはどうかと思われます。

 

 

本音を言えば、音読している自分が恥ずかしくなっていました。

 

私も営業ですから二枚舌を使いこなすことも多々ありました。

 

目的のために、本音を殺すことはある程度理解しています。

 

しかし、この方法でこのまま進んでいいのか?

 

迷いは続きました。

 

 

もちろんこれだけではありません。

 

志望動機です。

 

そもそも志望する企業のイメージが湧かないのです。

 

正直、エージェントの意見や熱意は最もですが

 

匿名掲示板はさておきですが

 

WEBの情報では良い事しか書いていません。

 

そんな中で作る志望動機はエージェントは良いというのですが

 

実際に話す私の方が違和感の塊でした。

 

 

自分を偽り、面接練習を繰り返しましたものの別の問題が発生しました。

 

書類が通過しないのです。

 

エージェントが書類を提出したのはずいぶん前となりますが

 

もっと言うのであれば、面接がいつ入るかわからないのに

 

現職の予定も入れることができません。

 

 

転職活動をしているとはいえ、私はあくまで現職の人間です。

 

仕事は3か月とか半年スパンで考えます。

 

もっと言うのであれば、今の結果は3か月後に現れます。

 

辞めるつもりでしたが、後任に迷惑は掛けられません。

 

 

エージェントに問い合わせても答えは決まっています。

 

毎日電話していますが、返事を頂けないのです。の一点張りです。

 

出前の催促の電話と何も変わりは有りません。

 

こちらも営業ですから、実際のところがどうなのかはわかります。

 

内定を得るまでは、こちらの立場が弱い事は誰でも分かります。

 

 

こんな状態が続いた後にポツポツ返事が返ってきました。

 

年齢と実力に見合うポストが無いだの、お見送りだの

 

社交辞令の繰り返しでした。

 

 

挙句の果てには、CSOから正社員を狙おうとの代替案が出され

 

CSOの面接が組み込まれました。

 

 

敢えて、面接に挑んでみました。

 

そして練習した通り試してみました。

 

案の定、10分経たないうちに想像通りの空気となりました。

 

私も途中でダメだと思い、打ち切らせて頂きました。

 

「お互いの時間が勿体無いので、ここまでにしましょう。

 

ミスマッチでした。貴重なお時間すみません」

 

企業側からも本音が出ました。 

 

「こちらも紹介業者からの紹介というだけで会いました。

 

 事前にもう少し検討するべきでした。すみません」

 

 

ここで確信しました。

 

このままでは絶対に受からない。

 

どこでもよいから送り込まれて、エージェントの良い様に使われる。

 

早く切り上げないと。

 

でも誰を頼ればよいのか、

 

自分で考えてもダメ、エージェント経由でもダメ。

 

また振出しに戻ってしまいました。

 

 

転職体験記⑩エージェントとの面談

皆様お疲れ様です。

 

本日は初めてエージェントと面談した際の話をします。

 

 

MRを目指していた時から面談しましょうと言うエージェントは

 

確かにいたのですが、仕事が多忙な事に加えて

 

なんか怪しいというか、先入観で面会を控えていました。

 

 

電話越しで会ったことも無い私に優秀だの言葉をかけるとか

 

仕事の合間に作った自分が見ても60点の経歴書を見て

 

どうしても貴方の経歴書が目に留まりましたなど

 

なんか裏が有るよななんて、それくらいは分かります。

 

 

そんな私が何で面談したかというと

 

やはり後がなくなったのかなと思います。

 

医療機器という未知の分野に行くためには

 

必要だと思ったことも有ります。

 

むしろ医療機器の営業の生の声も聴いてみたかったですし

 

自分自身が考えるギャップがあれば知りたかったです。

 

 

そしてセールストークではありませんが、

 

電話にてこう言われました。

 

「現職続行が適格と判断した際は、そちらを応援します」

 

 

この一言って言えるか言えないか、結構大きいんですよ。

 

医薬品ではあまりないケースかもしれませんが

 

医療機器ではよくこの手の相談されます。

 

そして他社製品をお勧めすることも有ります。

 

 

短期的には売り上げを逃すことになりますが

 

そこでできた信頼は、並大抵の努力では覆りません。

 

「損して得取れ」ではありません。

 

これこそまさに真のプロフェッショナルであります。

 

 

指定の時間に事務所へ行きました。

 

若い方でした。自分と同じくらいでしょうか?

 

 

そして日本での営業における仕事の分類などを教えて頂きました。

 

それが転職に何の関係が有るの?

 

私は医療機器に行きたいんだけど・・・

 

 

世の中にはたくさんの仕事があります。

 

本当にそこだけで良いのですか?との意味でもあります。

 

私はヘルスケア分野のメーカーの営業というちょっと特殊な立ち位置でしたが

 

世の中には多数の営業が有ります。

 

金融や保険の営業 自動車や機械の営業 ITサービスの営業

 

そのなかでMRや医療機器はこのような特徴がある営業です。等 

 

流石は営業職を得意とするエージェントです。

 

 

 

そして方向性が変わらないことを確認した後

 

レジュメを直して頂きました。

 

ここはもちろんプロです。見やすさや構成まで

 

書いていた自分が恥ずかしい限りです。

 

 

事務所の説明に加えて、日本の転職市場の事を教えて頂きました。

 

15%がハンティングと自主応募(コネクションを含む)

 

85%がエージェント経由です。

 

エンゼルバンクって漫画が有りましたが、日本ではまだ

 

エージェントの評価は高くはないですが、

 

転職が日常のアメリカでは、医師や弁護士と同等の仕事の立ち位置です。

 

 

そして日本には約2万のエージェントの事務所があり

 

正確な人数は分かりませんが少なくとも5万人以上の

 

エージェントが存在している様子です。

 

日本における年間の転職者は人数は不明ですが、5%程度です。

 

1000人規模の会社であれば50人退職し、50人採用している

 

なんか大手に例えるとピンときませんが、

 

ベンチャーであれば全員中途採用の塊です。

 

まだまだ少ない日本企業ですが、今後は増えていくことが間違いありません。

 

 

 

そして面接の対策に入りました。

 

そして面接練習のレジュメ いわばカンペの作成です。

 

想定される質問は大体決まっています。

 

これは転職活動を通して同じでした。

 

 

自己紹介

 

志望動機1 なぜこの業界なの?

 

志望動機2 なぜ他も多数あるのにウチなの?

 

成功事例

 

失敗事例

 

長所と短所

 

逆質問

 

この質問の意味が何なのかを教えて頂きました。

 

そしてそもそも面接をやる意味は何か?

 

 

面接は合否だけの為ではない。

 

勿論一番は受かるか落ちるか、採用の有無となりますが

 

優秀であっても企業が欲しくとも、不採用とすることがあります。

 

???どういうことですか?

 

面接は給与を決める場所でもあります。

 

良く転職の求人票に想定年収○○万~○○万って記載があります。

 

その額が倍くらい違う事もあり、なんだこれはと思った事があります。

 

これは面接によって決まります。

 

一般的に即戦力性が高い→研修が不要なためその分を給与に上乗せといった

 

理屈となります。

 

逆にあまりにも優秀過ぎる人は給与とのバランスが取れなくなり

 

結果としてまた転職してしまう。

 

私にはそんな心配は不要ですが、そんな一面もあるのかと

 

思いました。

 

 

ここでエージェントが本音を話してくれました。

 

エージェントの報酬は転職者の年収の3割前後と言われております。

 

つまり、高い金額で転職させることが利益になります。

 

お互いの利益の為にも頑張りましょうと。

 

 

少し違和感が有りましたが、私も営業として本音を話すことも有りますので

 

その気持ちは十分わかります。10年ノルマと戦ってきました。

 

時には楽しく、辛い事も良くわかります。

 

むしろ下手に本音を隠すよりは嬉しかったです。

 

 

そしてキーとなるものを3つ頂きました。

 

 

志望動機は企業を調べるリサーチ能力を見ている。

 

成功事例は職務遂行能力を見ている。

 

逆質問は企業への志望意欲を見ている。

 

 

むしろ他は不快に思われなければ良いですと。

 

初めて知りましたと同時に。

 

このエージェントについていこうと思いました。

 

 

次回に続きます。

 

転職体験記⑨ 医療機器の奥の深さ

皆様、お疲れ様です。

 

本日も転職体験記続けて参ります。

 

 

今まで沢山登録していた転職サイトにて

 

希望条件を医療機器へ変更してみました。

 

 

聞いたことも無い名前が続々と出てまいります。

 

テルモオリンパスのような大手しか知らない私が

 

 

医薬品との違いがありまして、

 

内資企業って、○○薬品とか、○○製薬じゃないですか。

 

なのに医療機器ってカタカナの内資系が有ったりと

 

どんな企業か、まず分かるまで時間が掛かりました。

 

 

そして調べながら分かったことが有ります。

 

医療経営士の資格がある方なら分かりやすいと思いますが

 

病院って、収益を上げにくいんですよ。

 

医療従事者って、医師や末端のスタッフまで平均すると

 

給与の2倍しか売り上げを上げることができないんです。

 

 

MRで例えると年収500万円の方がいるなら

 

その方のノルマが年間1000万円なんてことは

 

絶対にありえませんよね。

 

 

そうです、医薬品は原価が高いのです。

 

 

一方病院には、人員配置義務があります。

 

急性期病棟が70床の病院があったとすると

 

看護基準7:1の基準であれば

 

単純に10人いれば良いなんて事ではありません。

 

3交代で考えれば平均値をとっても30人

 

休日や休暇、産休や慶弔休暇といった休みや

 

年次有給休暇を含めますと

 

病床数までは行きませんが、とにかく人が必要なのです。

 

 

話がそれましたが、このように収益を上げにくい病院に取って

 

手術は、収益の柱なんですよ。

 

特に整形外科と循環器科です。

 

 

高齢化に伴う、変形膝関節症に伴う人工関節や

 

脊柱管狭窄症

 

動脈硬化性の心臓疾患へのカテーテル治療ですね。

 

不整脈へのアブレーションも含まれます。

 

 

確かに医薬品であれば手術中にはあまり関与しません。

 

生活習慣病メーカーの狙いは手術後でしたね。

 

如何に術後退院させた後に、いかに再発を防ぐかに注力していましたが

 

手術に関わるのは確かに医療機器です。

 

言うまでもなく、手術台もメスも麻酔機器も医療機器です。

 

 

この点を考えても整形外科と循環器内科に対する

 

医療への貢献は大きい様に感じました。

 

当然大手になればなるほど、この2分野に特化しています。

 

確かに高齢化に伴うニーズは医薬品でも同じですね。

 

 

かつて整形外科では骨粗しょう症や疼痛治療薬が全盛でしたし

 

循環器内科では生活習慣病のスタチンや降圧薬が全盛でした。

 

現在はNOACやPCSK9阻害薬にシフトしておりますが

 

患者層がますます増えていくのは変わりありません。

 

 

双方の診療科はいつも込み合っており、当然MRを沢山押し掛けるため

 

まあ激戦区でした。

 

医療機器も同じであった事は初めて知りました。

 

 

多数エントリーさせて頂きました。

 

そしてすぐにエージェントから連絡が入りました。

 

転職初心者である旨を伝えると

 

直接会ってお伝えさせていただきたいとのことでした。

 

 

実はエージェントは電話連絡のみであり

 

直接面談するのは初めてでした。

 

実際に面談して頂き、自身を客観的に見てほしいと思ったのも

 

事実です。

 

 

面談の日がやってまいりました。

 

 

転職体験記⑧ 医療機器営業って

皆様、お疲れ様です。
 
 
転職体験記も折り返しとなりました。
 
ぜひ最後までお付き合いいただけましたら幸いです。
 

 

MRをやっていると医療機器は近いようで遠い業界です。

 

確かに病院に行くと、スーツの人ですれ違う人がいますが

 

MRで無い事は何と無く分かるんです。

 

これは口では表せませんが、感でわかります。

 

雰囲気がとにかく違うのです。

 

 

MRがビシッとスーツの上下で決めているのに

 

医療機器ってジャケットにノーネクタイも結構多いんです。

 

中にはポロシャツの人もいます。

 

 

確かに何よりもたまに病院で見かけますが、

 

医局前にて立って待っているイメージはありません。

 

勿論新人の頃の就職活動にて一度も検討したこともありません。

 

そのような業界でした。

 

 

そもそも医療機器って何なのか?CTやMRIはイメージできますが

 

初めて知ることだらけでした。

 

 

①医薬品に比べてべらぼうに種類が多いこと。

 

→正確な数は分かりませんが、後発品を除くと15万の医薬品に対し

 

 医療機器は約60万種類 約4倍と言われております。

 

 

②種類が多いため一般的には「ディーラー」を介して販売していること。

 

→医療機器では「卸・MS」とは言いません。

 

 代理店やディーラーと呼び、セールスと言われます。

 

 勿論直接販売しているメーカーも有ります。

 

③メガネやコンタクトレンズも医療機器であること。

 

 眼鏡を調整するピンセットも医療機器です。

 

 消耗品の手袋やガウンも勿論医療機器です。

 

 

④日本は医薬品同様に世界第二位の市場であること

 

 日本は完全な輸入超過であること。

 

→これも医薬品業界そのままです。

 

 外資にとっては格好の市場ですね。

 

⑤保険制度の問題が付きまとう

 

 医薬品でいう薬価が、医療機器では償還価格です。

 

 勿論決定権は国にあります。

 

 やり玉は間違いなく医薬品ですが、

 

 医療機器も同じ傾向があります。

 

⑥日本は診断機器に強く、外資は治療機器に強い。

 

 リスクに対して踏み込むことを恐れる

 

 日本らしいなと思います。

 

 革新的な医薬品もほとんど外資ですし。

 

⑦同じくPMDAの審査が承認条件であり、

 

 ドラッグラグ同様にデバイスラグがある。

 

→お察しの通り、日本は大幅に遅れている。

 

⑧そして治療行為をする人、受ける人が対象であること。

 

→MRは医療関係者(治療行為をする人)のみですが

 

 医療機器は「立ち合い」といい患者に対して接することが有ります。

 

 これがMRとの決定的な違いでした。

 

 

簡単にまとめてみました。

 

 

近いようで遠い業界でしたが、

 

よくよく考えてみましたら

 

遠いようで近い業界かもしれません。

 

 

これはMRの経験を活かせるかもしれない、

 

いやむしろMRだからこそわかることも多い。

 

 

医療の基礎を理解している。

 

営業の基礎を理解している。

 

しかし専門性が無い。

 

今までのベースを活かしつつ

 

より患者に近い場所にいられる。

 

高い専門性を身に着けることができる。

 

 

課題も解決できるかもしれない。

 

 

給与は・・・これはピンキリでした。

 

勿論外資は青天井で、内資は年功序列は変わりないですが

 

医薬品ほどで無いにしろ、相当な額でした。

 

勿論顧客がヘルスケアであることは変わりないのですから。

 

 

そして会社規模は驚いたのですが

 

100人未満の企業が大半を占めます。

 

勿論テルモオリンパスのような超大手は別格ですが

 

大半がまさに中小企業です。

 

 

理由ですが、先ほど60万品目と申し上げましたが

 

医薬品に比べ数も多く、専門分野も多くなります。

 

故にとある専門分野にてシェア100%を誇り

 

1品目で経営している会社もあります。

 

 

医薬品であればバイオベンチャーというのでしょうか?

 

医薬品だからこそ珍しいものではありましたが

 

医療機器ではそれが普通です。

 

従業員100人未満という事は

 

多くても営業は50人です。

 

1人で1県カバーすることなど普通です。

 

 

私もかつて全国一広いエリアを担当しておりましたが

 

上には上がいるのだなと思ったものです。

 

 

この様に調べれば調べるほど、

 

知らなかったことも有り、ますます興味が湧いてきました。

 

ここしかない。

 

医療に関わり続けたい。

 

そうだ、課題を解決できるのなら

 

やってみようと。

 

1月何日か忘れましたが、正月の決断でした。

転職体験記⑦ 正月休みの小休止

皆様お疲れ様です。

 

転職体験記も3分の1程度経過しました。

 

ここでかなり体力を使い消耗しきってやっと3分の1でした。

 

 

 

丁度年末年始の休暇に入り、暦が悪くあまり休めなかったとはいえ

 

一度冷静に精査し、今までの事を振り返ってみました。

 

 

正直、凹む一方でした。

 

20代の時期にチャレンジ出来なかった事を

 

そして時代が大きく変わっていることに気づけなかった不甲斐なさに。

 

 

お恥ずかしながら、ヤケ酒にて自暴自棄になりそうな時期でした。

 

 

MRの転職ならこの人なら間違いないと思った人から

 

実質クビを宣告されたようなものです。

 

100歩譲ってプラスに考えられたのは、

 

これ以上無駄打ちしなくても済む位だったと思います。

 

 

12月の師走を乗り切り、ようやく正月休みに入りました。

 

 

転職について勉強しました。

 

今でこそSNS等で盛んになっておりますが、

 

当時はそんなものもなく

 

ひたすら悪かった原因と解決策を考えていました。

 

 

ここで私は10年前の原点に戻りました。

 

正式には大学生の時にあったキャリアの授業です。

 

殆どサボっていたのが悔やまれますが

 

やはり自己分析をしっかりして、何がしたいのか明確にするとともに

 

今の年齢から何ができるのかを明確にするという事です。

 

そして、転職活動にて学んだことを合わせればよいのです。

 

 

何を解決したかったのか?

 

  • 自社製品を扱いたい 併売等が嫌
  • 時間を効率的に使いたい 朝卸訪問が嫌・病院を担当したい

 

我慢できること

 

ノルマが厳しい、追われること。

 

→人間、ある程度のノルマが無ければ成長しない

 

ある程度の理不尽

 

→それも含めて給与を頂いております。

 

勉強し続けること

 

→私は医療に関わりたい、そこだけは譲れない。

 

内資の雰囲気

 

→いわば、体育会系です。私はそこまで苦ではありません。

 

譲れない事

 

医療に関わりたい

 

→繰り返しになります。私の仕事と人生の軸となります。

 

 ここだけは絶対にブレません。

 

営業をしたい

 

→もう32歳、即戦力採用なら必須です

 

生活環境を変えたくない

 

→当面は転勤が無い職場にいたい

 

 

給与を下げたくない

 

→勿論、ある程度のダウンは承知の上です。

 

 

色々書き出していました。

 

そんな時、当然何の前触れも無くあれっと思いました。

 

ちょっと待てよ、この課題を解決するにはMRでなくてよいのでは?

 

 

目から鱗でした。まさにゼロから一が生まれた瞬間とはこんなことを言うのかなと。

 

MRしか仕事をしたことのない私にとって、ほかの業種についての知識もなく

 

当然選択肢に上がりませんでした。

 

 

MRを続ければこの先どうなるかははっきりわかります。

 

生活習慣病の末路は言うまでもなく

 

専門領域もいつかはレッドオーシャンになります。

 

というか自己免疫疾患をはじめ早くも飽和状態になりつつあります。

 

 

そして何よりも時間が拘束されます。

 

一番解決したい課題は時間です。

 

時間を得ることが一番の目的です。

 

 

そうだ、私は肝心なことを忘れておりました。

 

何もMRに限る必要はない。

 

世の中には数えきれないくらい沢山の会社があり、たくさんの仕事があります。

 

製薬会社だけが仕事ではありません。

 

 

私は正月にも拘わらず、朝から晩までパソコンに向かって色々調べました。

 

医療にて、営業で、収入を維持できて、成長できそうでとか

 

欲張りすぎかもしれませんが、たくさん調べました。

 

 

しかしそう簡単には見つかりません。

 

そりゃそうです。

 

MRの給与は破格です。そしてそれにベースを合わせるのは

 

到底無理な話です。

 

給与が高いのは必然となります。

 

医薬品より原価率が低いもの等、まずありません。

 

 

何か妥協しなければならないのか・・・

 

いや必ずあるはずだ、自分が知らないだけで何かあるはずだと。

 

自問自答しながら取り組んでおりました。

 

そんな時、ふと見かけました。

 

 

医療機器営業です。

 

次回は詳しくお話いたします。

 

 

転職体験記⑤ エージェントによるMR応募

皆様、お疲れ様です。

 

私の転職体験記です。

 

CSOをあきらめた私は、エージェントを活用して正社員にて転職すべく

 

登録した転職サイトのエージェントに連絡を取りました。

 

 

とにかくプライマリーMRから脱却したかった一心で

 

専門領域、オーファン領域に絞り受験をしました。

 

しっかりと希望を伝え、職務経歴書を書き直し

 

そして10名前後のエージェントに書類を送ったと思います。

 

 

丁度年末まで1か月と言ったところでしょうか?

 

来年四月入社を念頭に、求人も増えてくる時期ということも考え

 

私の中では自信がありました。

 

またプライマリーしか経験していなかった私としては

 

専門領域の将来性ならびに奥の深さが分かりました。

 

 

 

まず投資している研究開発費が桁違いに違う事。

 

そして自己免疫疾患であれば、苦しんでいる患者の年齢層が

 

若い方が多い事。これは今までの仕事と決定的に違いました。

 

プライマリーは言い方は悪いですが、生活習慣病に代表される

 

自己管理などの生活習慣が問題となる原因が多いです。

 

一方、自己免疫疾患は原因が不明であることと同時に

 

自分の責任は有りません。

 

あんなに健康だった人が何故?みたいなことだらけです。

 

 

医師は国民医療費について考えなければならない立場ですが

 

貴重な医療費の分配については、自己免疫疾患に武がある様子です。

 

それにMRの対応にも決定的な違いがありました。

 

そりゃ似たものが沢山ある領域よりは、オンリーワンの領域ですよね。

 

 

やはりここしかない。と思ったきっかけはここです。

 

 

しかし上手くいきませんでした。

 

面接で落ちたのであればまだあきらめは付きますが

 

書類すら通過しない日々でした。

 

仕事も師走で忙しい中、必死で取り組んだのに関わらず

 

上手くいかないなんて何が悪いんだかと

 

何が何だか分からなくなっていました。

 

 

周囲も外資系は決算も有り、転勤や転職が相次いでおりました故に

 

ますます焦っておりました。

 

エージェントも言い分は同じです。

 

年齢にあったポジションが見当たらなかったや

 

他のMRと差別化が出来なかったといった、

 

一般的な理由の嵐でした。

 

まあ、ご縁がありませんでしたの抽象的なコメントでした。

 

 

セールストークなのでしょうか?

 

「会っていただければ、絶対に通過します」だの

 

「来年の春になれば7月入社の案件が来ます」だの

 

慰めの言葉を多数いただきましたが、次に繋がるものは有りません。

 

 

ご経験者は分かると思いますが

 

転職の書類が通過しないって、本当に辛いんですよ。

 

そりゃ仕事の休憩時間や休日を削って準備したのにといった

 

見返りを求めている事もあるのでしょうが

 

とにかく、つらいんですよ。ドンマイと言われても

 

もう放っておいてくれって思うのが本音です。

 

 

新卒の際はまだ諦めがつくじゃないですか?

 

学歴がFランだからとか、あんまり勉強していなかったとか

 

自分で原因がわかっていることが多いからです。

 

それに転職だってあります。

 

いつか自分を落とした企業を見返してやろうとか

 

実力つけてハンティングしてもらおうとか

 

色々考えました。

 

 

しかし転職って何が悪いのか分からないんですよ

 

エージェントの人もちゃんと聞かされていないのかもしれませんが

 

とにかく、改善点も分からないし、そのままでよいのかも分からない。

 

これを繰り返すって本当にきついんですよ。

 

 

そんな時、MRに特化した転職エージェントに出会いました。

 

この方は全然違いました。

 

次回はその方との出会いを書きたいと思います。

 

 

たまたまなのか、それがエージェントの力なのか分かりませんが

 

転職体験記④ CSOへの挑戦

CSO会社と話し合ったうえで、受験することになりました。

 

その前にCSOについてご紹介致します。

 

 

CSO会社の正社員として、メーカーに派遣され

 

メーカーのMRとして活動します。

 

CSOのMRは一見医師やMSは勿論、MRからも分かりません。

 

ネームプレートに、名刺も何ら変わりは有りません。

 

転職が珍しくないMRであれば、前職は○○におりましたと言えば

 

それで済む話です。異業種から来ましたというMRもおります。

 

ですが、本人にはCSOであることは守秘する義務があります。

 

故にどれくらいいるのか?誰なのか?も正確に分からないものです。

 

時に数字に困ったMRが、実はCSOなんです。

 

ノルマを達成しないと首になってしまいますと泣きを入れている姿があります。

 

これには得意先も心を打たれるものですが、これはマナー違反の様子です。

 

 

CSOのビジネスモデルはあくまで現場にMRを派遣し

 

その紹介料を頂く、という事は間違いありません。

 

それに加えて、現在は転籍させることにより移籍料のようなものを

 

支払うモデルもある様子です。

 

ここは転職エージェントの手数料と変わりは有りません。

 

それではなぜ自社で賄わないのか?外部受託するとコスト増加では?

 

様々な疑問がございます。

 

それは増員することなく、既存事業に新規事業を上乗せすることができる。

 

そしてのちに既存事業を維持しつつ新規事業を伸ばすことができる。

 

そうです、新製品へのシフトチェンジをする際の潤滑油にあたります。

 

 

かつては欠員や産休の穴埋めなどがメインでしたが

 

現在はかなり変わってきている様子です。

 

 

受験日程は割と簡単に決まりました。

 

多数の課題や申請書の記載、そして筆記試験と面接です。

 

自己アピールシート等がございましたがその量が多く

 

仕事を抱えながらの書類作成は厳しいものが有りました。

 

そして何とか面接にこぎつけました。

 

 

面接では一般的な質問に加え、即戦力として何ができるか?

 

それがメインに問われました、

 

KOL対応の経験は?

 

IRB通過の経験は?

 

基幹病院にて採用させた薬剤の数は?

 

そしてCSOについてどう思う?MRとの違いは?

 

この様な質問でした。

 

 

最後の質問である、CSOとMRの違いについて

 

答えは多数あると思いますが、2つの会社に所属し、2つの評価を受けるという

 

ビジネスモデルとしては今まで聞いたことがないケースでした。

 

提出物や日報なども2倍あるのですから。

 

面接そのものはすぐに終わり、あっさり内定の結果が来ました。

 

 

受験した感想ですが、あくまで必要なのはプレイヤーの能力であり

 

マネジメントの経験はアピールポイントにはならない様子です。

 

またプライマリーは相当厳しくみられているなと思いました。

 

大学担当かつ専門領域の経験があって、

 

初めてCSO側から見て価値のある人材とみられているのは感じました。

 

 

肝心の給与ベースは前職の源泉徴収を参考にしていた様子ですが

 

勿論会社によって違いは有ると思います。

 

が、ここまでが第一ラウンドです。

 

もちろん内定は頂きましたが、まだ採用ではありません。

 

派遣先が決定して、初めて採用となります。

 

 

書類提出と職場見学会

 

 

内定後、提出した書類を元に名前等を隠した推薦状が作成され

 

派遣先へ提出されます。

 

ここからの流れですが

 

1、書類が不採用 → 次のプロジェクトへ仕切り直し

 

2、書類が採用 → 職場見学会となります。

 

職場見学会と言っても、内覧会のようなものではありません。

 

名前を変えた、いわば最終面接です。

 

そして、職場見学会にて合格通知が来た際にはMRはめでたく採用となります。

 

 

ですが、もう一つの面があります。

 

それは合格したMRに内定辞退の権限は有りません。

 

そうです、職場見学会に参加するときはCSO会社の正社員として受験します。

 

まだ籍は前職の製薬会社にあるのにも関わらずです。

 

 

新卒も中途も面接は明らかに企業側が有利であることは変わりないんですが

 

受験する側の唯一の権利として、内定辞退があります。

 

面接した結果、やはり行きたい会社じゃなかったとか

 

この条件であれば行くことが自分にとってマイナスになるとか

 

それを通すことができます。

 

が、CSOの場合はそれができません。

 

これはかなり大きなギャンブルであるかもしれません。

 

 

 

またMRは全国勤務可能が採用の条件ですが

 

CSOは勤務地を選ぶことができるとの噂があると思われます。

 

結論から言えば、それは事実です。

 

ただし採用枠は「契約社員」となります。

 

給与ベースも大幅に下がることになります。

 

 

ただ、CSOの人事も人間ですし、案件を選ぶこともできます。

 

ここは人事と相談が必要なのかもしれません。

 

実際に私は家庭の事情から居住地を変えない事が案件の第一でした。

 

これはプロジェクト次第と感じました。

 

 

結果として、私は第一志望のプロジェクトに落選しました。

 

恥ずかしながら書類すら通過しませんでした。

 

不採用理由は、プライマリーしかできない32歳だったからです。

 

 

唖然としましたし、不採用通知は新卒の時以来でしたので

 

さすがに凹みました。

 

人事はミスマッチだった、君の力不足ではないと言って頂きましたが

 

とにかく早く転職したかった私は焦っておりました。

 

 

次の案件が幾つか提示されましたが、現在の課題を解決できるものは

 

正直見つかりませんでした。

 

レッドオーシャンにて戦わなければならない会社や

 

外資系の専門領域プロジェクトばかりでした。

 

いわばプライマリしかできない私には、課題は解決できない様子です。

 

 

私はCSOをあきらめることにしました。

 

そして一度踏みとどまって考えることにしました。

 

 

もちろん結果論ですが、そのまま続けていたらどうだったのか

 

考えることも有ります。

 

しかし、今は良かったと思えております。

 

上手くいかないことが有っても、それも次に繋がる経験です。