転職体験記③

CSO会社の方から、衝撃の事実がこちらです。 

 

1、今の課題は何?転職で解決できなければする意味ないよ

 

2、卸や得意先からみた会社の評価と、転職市場の評価は違うよ

 

3、専門領域と大学病院担当以外はAIに変わるよ。

 

 

1、はまだ分かりやすいようで分かりませんでした。

 

課題は何か?挙げればキリがありませんが、次の会社に行ったら解決できるの?

 

うーん、業界の事は変えられないですよね。

 

MR不要論とか、薬価引き下げとかはこちらの力ではどうにもなりません。

 

会社内の事は、確かに解決できるかもしれませんが

 

それと同時に新たな課題が出てくると思います。

 

そうです、最初の質問そのものが全てを表しております。

 

転職の軸とか自己分析とかいろいろな言い方こそありますが

 

全てはここにつながっているのです。

 

2、卸や得意先からみた会社の評価と、転職市場の評価は違うよ

 

 

これは製薬会社の規模とか、年収などを含めた

 

評判ランキングの事かと思っておりましたが不正解でした。

 

「転職市場から見たできるMRがいる」会社です。

 

そうです、本当に優秀かどうかは分かりませんが、

 

採用側から見たできるMR偏差値みたいなものです。

 

名前を出して恐縮ですが、ノバルティスとかヤンセンの名前が出てきました。

 

決してその2社だけが優秀だという訳ではありません。

 

あくまで転職市場によく出てくるという意味です。

 

 

残念ながら私がいた会社は、「名前は知っているけど、どんなメーカー??」

 

「何扱っているんだっけ?○○とかあったよね」とか

 

20年以上前の薬が出てきたときは現実を知りました。

 

これは転職市場においては、まず第一関門が高いという事です。

 

そりゃ企業側からしたら、どんな薬かパッと思い浮かぶメーカーを選びますよね。

 

 

それに加えて衝撃の事実が有りました。

 

転職市場から見てほとんど価値が無いとのことです。

 

書類が2枚来たら、そりゃ無難な方を採用するよ。

 

ノバルティスと自社の一騎打ちなら勝負にならないとの事実を

 

突きつけられました。

 

 

この様に自分の評価や得意先が喜んでくれていると関係ありません。

 

自社はまず負けている。そしてそこの転職希望者は

 

どこのどいつだという評価を思い知りました。

 

3、大学病院と専門領域。

 

私は幸い大学病院の担当は有りましたので問題は有りませんでした。

 

転職市場ではあくまで大学担当経歴の有無が問われるだけです。

 

旧帝大とか、田舎の大学でも構いません。

 

むしろ小規模であればエリアで担当するため、あくまで担当先の一部として

 

大学があることがあります。選ばれしものの称号ではない様子です。

 

この場合は名ばかり大学担当と評価されます。

 

 

一方、専門領域経験は圧倒的に有利です。

 

専門領域って何?という方の為にご紹介いたします。

 

まずプライマリー(生活習慣病等)が大多数を占めます。

 

それから専門性に特化した項目があります。

 

1、オンコロジー担当

 

いうまでも有りませんが、悪性腫瘍いわば癌を担当します。

 

腫瘍内科が癌と言えば代名詞ですが、外科もまだまだ見ておりますし

 

婦人科癌であれば産婦人科が見ていることも多数です。

 

また血液癌もあるため、血液内科も関わります。

 

2、糖尿病担当

 

世界で一番薬剤が多い疾患ともいわれる糖尿病領域を担当します。

 

薬剤による血糖コントロールは勿論、全身状態の管理や

 

合併症の対策など、糖尿病全体の知識が問われます。

 

業界資格ですが、糖尿病領域専門MRの資格も有ります。

 

3、CNS担当

 

中枢神経領域と言われます。

 

一般的には精神科・心療内科にて抗うつ薬睡眠薬等を扱うイメージがありますが

 

てんかんパーキンソン病といった神経内科や脳神経分野の取り扱う製品も担当です。

 

疼痛の分野の様に、他の領域と違い数値にて症状を測ることができないため

 

評価が難しく、医師の感覚が重視される中、自社のメリットを伝える仕事です。

 

4、自己免疫領域

 

自己免疫による疾患を扱います。ほとんどが難病指定を受けている疾患です。

 

乾癬や関節リウマチ・潰瘍性大腸炎クローン病が挙げられます。

 

またアトピーも含まれており、まさに今まで治療法のなかった

 

アンメットメディカルニーズを満たす分野です。

 

 

この4領域はいわば専門領域MRと言われております。

 

そこの経験が無ければ原則、転職はできません。

 

私はその時初めて気づきました。

 

自分の市場価値が自分が思っているよりはるかに低い事を。

 

 

体験記②

続いて私の転職体験記を書きたいと思います。

 

さて、転職を決意したものの、就職活動をしていたのは10年前です。

 

何から始めればよいのか分からない、仕事は容赦なく待っています。

 

休みの日にとりあえず転職サイトに登録しまくる所からスタートしました。

 

典型的な初心者の対応です。

 

リクナビマイナビdoda、ビスリーチ等々、イーキャリアも有りました。

 

正直何にエントリーしたかもわかりません。

 

とにかく登録ボタンを押すときが緊張したものです。

 

この情報開示不可企業に当時の会社名を入れましたが本当に大丈夫だろうか?

 

人事と繋がっていないだろうかなどビクビクしたものです。

 

 

案の定、月曜日に鬼のようなメールと電話が来ました。

 

面談のお時間はございますか?電話面談のご予約でも構いません。

 

キャリア面談の日程について等々、まず誰が誰だか分からないところに

 

怒涛の電話攻撃です。メールBOXの方も同様でした。

 

2日たっても収まりません。

 

「俺はこんなに市場価値があるのかな」と一瞬勘違いした自分がおりました。

 

そんなわけないですよね。

 

私は恥ずかしながら転職エージェントの仕事ならびに給与体系も知らなかったのです。

 

しかし会ったことも無い人から、パパっと作ったレジュメに対して

 

目に留まりましたとか、優秀な経歴がとか連発されたら

 

誰でもわかります。まあお世辞を使うのは営業でも同じですから。

 

そんな時に、たまたま休憩時間に電話をくれた人がいました。

 

CSOの人材採用の方でした。

 

私は知らず知らずのうちにその会社にもエントリーしていた様子です。

 

どこに応募したのか分かっていないくらい、焦っていたのも事実です。

 

そしてそのエージェントからたくさんの事を教えて頂きました。

 

第一声がこうです「どうしたいの?てか何があったの?」

 

私「いや転職したいんです。MRに限界を感じて・・・」

 

「さては転職のやり方が分からないんだね、では教えてあげよう」

 

 

正直その電話での1時間は目からうろこでした。

 

掛け直して頂き、電話代はかかりませんでしたのが

 

 

1、今の課題は何?転職で解決できなければする意味ないよ

 

2、卸や得意先からみた会社の評価と、転職市場の評価は違うよ

 

3、専門領域と大学病院担当以外はAIに変わるよ

 

 

業界紙等に書いてある内容と全然違うじゃないかというのが本音です。

 

この3点について恥ずかしながらMR10年目にして考えたのが現実でした。

 

次回に続きます。

 

転職体験記①

皆様お疲れ様です。

 

本日は私の転職体験記を書きたいと思います。

 

 

私はMRという仕事が好きでした。

 

誇りを持っておりましたし、職場の人間関係も良好でした。

 

普通に考えれば、それだけでは辞める理由は有りません。

 

ではなぜ?ですが、ちょうど時間が出来て考えることができました。

 

当時はちょうど勤続10年という事もあり、少し休みを頂いておりました。

 

本来はリフレッシュして、さあ頑張るぞという時間に

 

じっくり考えたのが本音です。

 

 

業界的な話をしてしまえば、現場の第一線にいるために

 

ひしひしと状況の変化が襲い掛かりますし、感じておりました。

 

具体的には

 

後発品採用比率の拡大→持ちこたえていた基幹病院が崩壊しつつある。

 

Z2の見直し 利益の柱である長期収載品は大幅な薬価ダウン

 

新薬創出加算の見直し 再審査中の品目でも下げますよ

 

 

上記3点は当時(2016年夏)ですが、中医協の役員の大幅な若返りから

 

次回の薬価改定では容赦ない事が想像できました。

 

そしてその予感は現実となったのがこの結果です。

 

 

結果として約5000億円の薬価が削減されました。

 

あくまで平均値ですがMR1人あたりの生産性を年間1億円とすると

 

5000人のMRが給料ゼロになったという事です。

 

 

これに加えて毎年薬価改定になる。

 

新薬を作り出すことのできない中小メーカーは

 

持ちこたえることは不可能であろうと。

 

少し考えればわかる話ですが、恥ずかしながらようやく気付いた

 

私がおりました。

 

今思い返せば、それまでに転職していった知人は

 

先見性が大いにあったのではないでしょうか。

 

もしくは仕事への熱意はともかく、人生をしっかり考えていたのです。

 

実際に経験した者として、転職は疲れます。

 

言い方は悪いですが、気合と根性が求められます。

 

 

かくしてここから転職活動がスタートします。

 

 

 

自己紹介 

自己紹介

 

改めまして、大吾と申します、

 

現在、外資の医療機器メーカーへ勤務しております。

 

昨年まで製薬業界に勤務しておりました。

 

その転職体験記、MR時代の話、そして医療機器って何を

 

中心に情報発信していきます。

 

 

現在は東京在住の36歳です。妻と3人の子供と生活しております。

 

平日は仕事、土日は家族サービスの普通のサラリーマンです。

 

 

 

MR時代の私を振り返られせていただきます。

 

 

MR人生① 新人 九州編

 

研修を含め11年間勤務しておりました。

 

九州3年 北海道4年 東京4年 にて34歳の時に転職いたしました。

 

MR歴は11年になります。

 

いわば飲み食いの時代 時代変革の時代 MRの時代と

 

変化の多い時代を過ごしてまいりました。

 

特に新人の頃はパワハラ上司に加え、年休という概念は無いとの時代でした。

 

コンプライアンスなんて言葉ありましたかって思います。

 

最後は働き方改革や世間の目から、サポートタイプな管理者が増えましたし

 

年休を促進してきたり、本当に変化してきたなと思います。

 

 

今振り返れば

 

会社の力が徐々に弱くなってきている、組織から個の力が強くなっていることを

 

感じた10年間でした。もちろん終身雇用など死語の代名詞です。

 

 

最初の配属先は地元の九州でした。

 

都心部の開業医を担当しておりました。

 

当時は生活習慣病製品をSOVで売る、いわば典型的なプライマリーMRです。

 

医薬品の差はあるものの、人間力・訪問回数・そして接待や行事といった

 

プラスアルファで決まっていました。

 

誤解を恐れず言えば、営業力そのものです。

 

歴史を振り返れば、丁度この頃より、後発品への移行が国策として進んで来ました。

 

代表例は処方箋です。変更して良い場合は署名捺印だったものが、

 

変更不可の場合に署名捺印に変わりました。

 

これは多忙な医師であればたまったものではありません。

 

このあたりから徐々に医薬品業界の崩壊の足音があったのかもしれません。

 

 

しかしリーマンショックが起こり、景気が減退した時期でも医薬品業界は

 

びくともしませんでした。私の親族は何人も失業しております。

 

このように特殊な業界であったことは事実です。

 

業界の変化としては、処方箋様式の変更と調剤薬局の後発品比率ができました。

 

また新薬創出加算ができました。

 

 

いわば先発品は守る代わりに、長期収載品を後発に移行してねということです

 

 

MR人生その2 北海道僻地勤務編

 

3年目に辞令があり、北海道配属となりました。

 

勿論初めての転勤ですし、親元を離れ初めての一人暮らしも経験しました。

 

と言っても出張生活であり平日はホテルを転々と暮らしておりました。

 

 

ここで医療の原点を今一度振り返るきっかけとなりました。

 

僻地医療は当時から限界寸前でしたが、都市部で患者を増やすために努力をする医師は

 

ほとんど見かけませんでした。

 

自分がいなくなればこの地区の医療は崩壊する。

 

体が動くうちは踏みとどまらなければならない。

 

心筋梗塞になっても搬送されるまで何時間もかかる地区だ

 

故に予防医学を徹底しなければならない。

 

正直、そのような医師たちに貢献できること、最大の喜びでした。

 

正直300床以上の病院にて、2次救急を含めた医療をこなすには

 

少なくても40人以上の医師が必要です。

 

どんなに多くとも25人程度だったと記憶しております。

 

 

MRとして、その環境をサポートしたいと思っておりました。

 

 

移動距離が長く、1つの町に1軒の町立診療所を1時間かけて移動しながら訪問する。

 

効率的とは言えませんが人も優しく、そして沢山の事を教えて頂きました。

 

 

業界の変化としては 消費税の引き上げに加え

 

・Z2ルールが新設 長期収載品の引き下げがさらに加速される。

 

・後発品の採用比率は調剤薬局に加え、DPC病院でも厳しくなる。

 

・後発品やバイオシミラーの価格算定ルールが決まる。

 

いわば、ますます長期収載品を後発品にしなさいの流れが強まりました。

 

 

こんな流れでした。

 

また改めて更新いたします。

 

大吾

ご挨拶 

ご挨拶

 

初めまして、大吾と申します。

 

数あるブログの中からお越しいただきて誠にありがとうございます。

 

申し遅れました、私、大吾と申します。

 

本年36歳となりました。医療機器メーカーに努めております。

 

昨年まで、製薬会社の営業職(MR)でした。

 

ブログのタイトルの通り、MRから医療機器へ転職いたしました。

 

昨年の5月に転職し、この度1年が経過しました。

 

この転職における様々なことを

 

情報発信していきます。

 

主に記載したいことはこの4つです。

 

①転職体験記

 

転職するしない、どちらも正しい価値観であります。

 

私が転職したのは34歳の時でした。一般的にはギリギリの年齢でした。

 

初めての為、かつ計画性のある転職ではなかったため、苦労しましたが

 

その分沢山の経験ができました。

 

失敗談が多く、恥ずかしい限りですがありのままを記載します。

 

MRを転職したい方、医療機器を目指したい方がメインとなるかもしれませんが

 

そもそも転職することが良いのか悪いのか?という方に対しても

 

ご参考になれば幸いです。

 

 

 

②医療機器って何?

 

MRなら医療機器の営業の方は一度は見かけたことはあると思いますが

 

近い様で、遠い業界です。

 

私も大手のオリンパスさんやテルモさん以外は正直知りませんでした。

 

医療機関の行事でなければ交流する機会もないのではないかと。

 

そもそも医療機器は何を表すのか?

 

医薬品が15万種類(後発品除く)に対し、医療機器はその約4倍の60万種類と

 

言われております。

 

医薬品が低分子の医薬品からバイオ医薬品まであるのと同様に

 

ガーゼや手袋といった単価数円ものから、1台数億円のMRI CTがあります。

 

意外なことに眼鏡やコンタクトレンズも医療機器です。

 

 

それだけの種類があれば、一品目でそのシェア100%を確保し

 

その領域だけで食べている従業員規模も数十人という会社も多いです。

 

規模や会社の数など、製薬とはかなり異なります。

 

1年間 医療機器営業をしてきた経験や知らないリアルを記載します。

 

医療機器のブロガーが少ないので、ご参考になれば幸いです。

 

 

③MRについて

 

転職した身で申し上げにくいのですが、大好きな仕事でした。

 

今でも誇りを持っていますし、MRを経験したことを満足しています。

 

しかし、将来に向けての準備が不十分であったこと。

 

そして、環境を変えることができなかったこと。

 

故に転職しました。言い訳をするつもりはありません。

 

決して嫌になった訳ではありませんし、自身の至らなさです。

 

現場のリアルや失敗談等をご紹介できましたらと思います。

 

それ故にMRを目指す学生の方や、MRからの転職を考える方には

 

経験として、辞めた後だからわかることもあります。

 

後悔は同じ失敗をして頂きたくないと思い、

 

 

キャリア10年の割には経験値は多いほうだと思います。

 

九州と北海道の地方都市から、都心も経験しておりますし

 

開業医から大学病院まで担当しました。短いながらリーダーの経験もあります。

 

当時思っていたことや、今後のMRについても書いていきます。

 

 

④人生について

 

転職を考えてから、転職活動、そして転職先と

 

この数年は人生において最も考えた時間でした。

 

前にも先にもここまで人生について考えたことはないかも知れません。

 

具体的には仕事と家庭、趣味どれが優先かとか

 

親孝行から子育てについてとか

 

人生100年時代をどう過ごしていこうか等、ありました。

 

勿論仕事をしながらです。

 

まだまだ私は人生の素人です。

 

ご意見など頂けましたら幸いです。

 

 

勿論ブログのタイトルの通り、メインは転職体験記となりますが

 

それ以外も発信させてください、

 

以上簡単な紹介となりました。

 

今後ともよろしくお願いいたします。

 

大吾